退職金の次は、いよいよ最後のピース、生活費です。
ただし、最初に見るのは「老後の生活費」ではありません。「今の生活費」です。
なぜ「老後」より先に「今」なのか
老後の生活費を考えようとすると、つい「老後 生活費 平均」で検索したくなります。実際、総務省の家計調査を見ると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯の消費支出は月23万円ほどだそうです。
でも、これはあくまで「よその家の平均」。わが家の老後は、わが家の今の暮らしの延長線上にあります。
そこで、順番をこう考えることにしました。
- 今の生活費を見える化する
- 老後に「消える費目」「増える費目」を調整する
- 残った数字が「わが家の老後の生活費」
見える化の3ステップ
ステップ1:固定費から拾う
まずは毎月ほぼ同じ金額で出ていくものから。
- 住居費(社宅費・家賃・ローン)
- 水道光熱費
- 通信費(スマホ・ネット)
- 保険料
- サブスク
- 習い事などの月謝
固定費は、通帳とカード明細を1ヶ月分見るだけで拾えます。ここが一番ラクで、一番金額が大きいところです。
ステップ2:変動費は「ざっくり月平均」でOK
食費や日用品は、1円単位で追いかけると挫折します(経験談です)。
- 直近3ヶ月のカード明細と現金支出をざっと合計
- 3で割って「月平均」とする
これで十分だと思っています。目的は家計簿を完成させることではなく、老後の生活費を見積もる材料をつくることだからです。
ステップ3:年間イベント費を忘れない
見落としがちなのが、ここです。
- 車検、自動車税、保険の年払い
- 帰省や旅行
- 家電の買い替え
- 冠婚葬祭
年単位で発生するものを書き出して12で割り、月額に均して足しておきます。これを忘れると、老後の見積もりが甘くなります。
やってみて気づいたこと:消える費目、増える費目
ここからが、②の「老後に消える費目・増える費目を調整する」です。
わが家の場合、老後に「消える費目」が思ったより大きいことに気づきました。
- 子どもの教育費
- 積立投資の拠出分
逆に、今は社宅に住んでいるので、退職後の住居費は「増える費目」になります。
つまり、今の支出をそのまま老後にスライドさせると、過大にも過小にも見積もりが狂う、ということです。だからこそ、順番が大事でした。①今の生活費を見える化して、②老後に消える費目・増える費目を調整する。そうして③残った数字が、わが家の「老後の生活費」になります。
まとめ:知らないままの方が、ずっと不安だった
- 老後の生活費は「よその平均」より「わが家の今」から
- 固定費→変動費→年間イベント費の3ステップ
- 完璧な家計簿は不要。ざっくり月平均で十分
数字にしてみると、「なんとなく不安」が「ここをこうすれば大丈夫そう」に変わっていきます。年金や退職金のときと同じで、知らないままでいる方がずっと不安だったのだと感じました。
正直に言うと、①の見える化は「やらなきゃ」と思いながら、なかなか手をつけられずにいました。実際にやってみる面倒くささと、集計してすごい数字が出てきたらどうしよう、という億劫な気持ちがあったからです。でも、終わってみたらもやもやが消えて、すっきりしました。
この記事では、数字そのものより「どう見える化するか」の手順を残しておきます。わが家の実際の数字は、この手順を踏んだ先にある実例として、note で公開しています:note|40代4人家族、わが家のリアル生活費、全部見せます(有料)
これで、老後の理想→年金→退職金→生活費と、老後資金の全体像を見える化する4本がひとまずそろいました。次は、この4つを組み合わせて「わが家はどれくらい準備すればいいのか」を考えていく予定です。
※もともとnoteで書いていた「老後に向けた資産形成の検討記録」シリーズを、ブログ用に書き直しています。元の連載はこちら:note|老後に向けた資産形成の検討記録(もくじ)

