定年後は、夫婦で車に乗って、日本のあちこちを旅したい。
それが私の、いちばん大きな夢です。
その夢を具体的に考えはじめたとき、真っ先に頭に浮かんだのが「キャンピングカー」でした。
キャンピングカー、本気で迷いました
車の中で寝られて、キッチンもあって、好きな場所に停まって暮らすように旅をする。
いちばん憧れたのは、宿も何も決めずに、ふらっと旅に出られる自由さ・気軽さでした。
「今日はここまで」と決めたら、そこが今夜の寝床になる。あの気軽さは、やっぱり魅力です。夫婦で何度も話をしました。
展示場に足を運んだわけではありません。でも、実際に乗っている人の動画や、販売店の紹介動画を、夜な夜なYouTubeで見ていました。
見れば見るほど憧れは増すのに、同じくらい「自分たちの旅には合わないかもしれない」と感じることも増えていきました。
最終的に、私たちはキャンピングカーをやめました。理由は大きく4つです。
理由① 機動性が悪い
私たちが行きたいのは、有名な観光地だけではありません。
細い道の先にある景色のいい場所、古い町並み、地元の人が通う小さなお店。
たとえば、中山道の宿場町がそのまま残る奈良井宿(長野)。合掌造りの集落が静かに佇む五箇山(富山)。
どちらも、車を町の外に停めて、あとは歩いて回るような場所です。
大きな車体だと、そういう場所にふらっと入っていくのが難しくなります。
「行きたいのに、車が大きくて入れない」が旅のたびに起きるのは、私たちにとっては本末転倒でした。
理由② 水回りの処理が大変
キャンピングカーには、トイレやシンクの排水を自分で処理する手間がついてきます。
汚水タンクを空にする場所を探して、決まった手順で処理をして——。
旅のあいだ、それをずっと続けられるだろうか。
正直なところ、夫婦ふたりとも「それは楽しみの一部にはならなそう」というのが本音でした。
理由③ 駐車場の問題
背の高い車は、立体駐車場に入れません。
街なかのコインパーキングも、枠に収まらないことが多い。
観光地に着いても、まず「停められる場所探し」から始まるのは、想像しただけで少し疲れてしまいました。
理由④ 運転が快適じゃなさそう
これは、あとから気づいた理由です。
車で旅をするなら、「運転そのものが快適で、楽しいこと」も大事だと思っています。
遠出をするなら、走りやすい車のほうが体力がもつ。安定して走る車のほうが、運転していて楽しい。
動画で見ていたキャンピングカーは、大きくて、重くて、風にあおられて——正直、「運転が楽しそう」には見えませんでした。
移動が苦行になってしまったら、旅の半分は台無しです。
出した結論は、「ホテル泊で身軽に回る」
そうやって考えていくうちに、自分たちが本当にしたいのは「車で暮らすこと」ではなく「身軽にいろんな場所を回ること」なんだと気づきました。
だから私たちは、こう決めました。
- 車はふつうの車のまま。改造もしない
- 宿は基本的にホテル。お風呂もトイレも、その日の疲れもホテルに任せる
- 車中泊は「どうしても」のときだけの、いざという時の選択肢
「宿を決めずに出かける気軽さ」に憧れていたのに、結局、宿を取る旅を選んだ。少し矛盾しているようにも思えます。
でも、私たちにとっての「身軽さ」は、大きな家を引いて歩くことではなく、荷物を少なく、行き先を気分で変えられることのほうでした。
今は予約もスマホで当日にできる時代。「今日はこの町に泊まろう」と決めてからホテルを探しても、ちゃんと間に合います。
この身軽さのほうが、私たちの旅には合っている気がしています。
まだ夢の途中です
キャンピングカーをやめたのは、夢をあきらめたのではなく、夢の形をひとつ決めた、ということでした。
ただ、ひとつだけ正直に書いておくと——宿を取りながら旅を続けるには、お金がかかります。
車で寝られるキャンピングカーと違って、ホテル泊の車旅は、泊まった日数ぶんだけ宿代が積み上がっていく。
だからこそ、定年後に「行きたいときに、行きたいところへ」と自由に旅ができるように、今からこつこつ準備をしていこうと考えています。
そのお金の話は、「夢をかなえるお金のこと」のカテゴリに、少しずつ書いていくつもりです。
これから、ホテル泊の車旅に向けて準備していくこと——お金のこと、体のこと、道中のこと——を、このブログに少しずつ書いていきます。
同じように「キャンピングカー、どうしよう」と迷っている方の、ひとつの考え方になればうれしいです。